呼吸と腰痛と首のコリ

座りっぱなしの人で呼吸と関係している横隔膜が動かない人がいます。
息を吸うと普通は「横隔膜が横と下に広がり」ます。
しかし、緊張していると横隔膜が動かずその近くにある腸腰筋が緊張して固くなり腰痛になり、また代償として胸呼吸となり首の筋肉が緊張して凝ってしまう事が起きます。
この横隔膜、腸腰筋、首の筋肉というのは実は関係しているのです。

姿勢と首の痛み


首の骨(頚椎)は7つの椎骨とその間にある椎間板で成り立っています。
そして首を180度近く回転させたり前後に頷いて下を見たり上を見たり、肩の方向に傾けたり
それらの動きを複合的に動かす事ができます。
また頚椎の上には成人で体重50kgの人だと約5kgの頭が乗っかっていて支えています。
よって頚椎は動きに柔軟性は有りますが、胸の骨のように肋骨もなく上の重いものを
支えているので刺激やストレスを受けやすくダメージも受けやすいと言えます。

背骨を横から見ると首の骨と腰の骨は前にわん曲(前弯)しています。
そして肩の一番上の骨(肩峰)と耳の穴が垂直に一直線上にある状態が頭の重さを支えやすい
良い姿勢とされています。

しかしデスクワークの人達の多くは「頭が肩より前に出て」「顎は前に突き出て上がって」
います。
このような姿勢で長時間いると各種の障害が出てくる可能性が高くなります。

その多くは靭帯などの組織が伸びた状態になって無理なストレスによる痛みと言えます。

という事は「姿勢からくる首の痛み」という事ですので
これは一概に座っている状態だけでなく立っている時も寝ている時でも起きる事です。

そして痛みの部位は
「首だけ」の場合もあれば「首から肩にかけて」、あるいは「肩甲骨」や「腕や手まで」「頭(頭痛)」「目の奥」にまで広がる事もあります。

「姿勢からくる首の痛み」の場合は日頃から気を付けて「顎を引いて肩の上に頭が来るように」
意識する事が大切です。
そしてその姿勢をする為には実際にやってみると分かりますが姿勢を正し「腰の前弯」を
作らないと出来ませんので「背骨のS字を作る」という事は結局は腰にも首にもいいという事に
なります。

「首の痛み」と「美顔効果」

  

首を回したり傾けると痛い方は沢山います。
「原因は?」と聞かれても余りにも沢山考えられますので
一概に「これだ」とは言えません。

首回りの筋肉や首の骨の問題が有るかも知れません。

また筋肉や筋膜のつながりから見ればもう少し離れた胸や腕からの影響が有るかも知れません。

経絡という中医学から見ればもっと離れた所に調整箇所が見つかるかも知れません。

また体の奥の方を見れば内臓の影響が体表に現れているのかも知れません。

このように痛みの箇所に問題が有るとは限りませんので、身体のメカニズムや中医学の経絡など
から様々な疑いのある箇所を想定して検査によってどこを調整するか決めていきます。

写真は「顔の歪み」の調整から首を見ているところです。
女性であればこれによって「美顔」につながり喜ばれるかも知れませんね。