脳は感覚的にパターンを知覚し全体像を想像する、直感的な「ゲシュタルト処理」と論理的で直線的、合理的な「ロジック処理」の2つの異なったしかし補い合う処理システムを持っています。

そして機能や処理過程で脳の「優先」がどちらかにあるかも大切な要素となります。

脳は全ての機能が同じように繋がっていればいつでも一番簡単で近道で効率的な機能や経路を選びます。

そもそも「脳の統合」とは何なのか?
よく使われているが明確に定義されていません。
ゲシュタルト、ロジカル「優先」機能とそれ以外の様々な部位がシンクロし繋がっている状態を意味します。

このような状態の時最大に能力を発揮することができます。

その為にはストレスが脳のプロセスを邪魔しないレベルに保っておく必要があります。ストレスがあるレベルを超えてしまうと様々な機能に支障が出たり機能の統合が損なわれてしまいます。

脳の統合はストレスでしたりしなかったりします。

このストレスは「生きていく為のサバイバルシステム」である
外的刺激に対して戦うか逃げるかという「闘争逃走反応」から来ています。

ここに大きく関わっている脳の部位が「扁桃体(へんとうたい)」という部位になります。
そしてこの「扁桃体」は左右脳を繋ぐ脳梁(のうりょう)を直接抑制する為
脳の統合を失います。

この様な統合を失う事が学習に関係してくると思われます。

脳の統合喪失のサイクルは、ストレッサー→脳の統合喪失→失敗→不安→恐怖感→自尊心低下→自信喪失という負のストレスループを生み出します。

以下に色々な学習障害のパターンを記します。
・ADD(注意欠陥障害):ゲシュタルト優位
・ディスレキシア:ロジック優位
・学習障害:ゲシュタルト、ロジック処理の両方へのアクセス制限
・フラストレーション:ゲシュタルト、ロジック優先機能へアクセス出来ているが機能の統合が乏しい
などが見られます。

「学習」に対して困難を抱いている人の多くは生まれながらにはとても有能です。
彼らは単に「課題を果たすために必要な特定の機能にアクセス出来ない」だけなのです。

それを「集中していない」「意識を向けていない」「頑張っていない」という目で見られてしまいます。

なぜ特定の機能にアクセスできていないでいるのか本人は分かりません。
なのでただ「フラストレーション」がたまるだけでそれは「怒り」に変わりその怒りが「不適切な行動」を引き起こしてしまいます。

怒り→フラストレーション→悪化→悪い素行や態度→問題児→罰→自尊心の低下、自信のなさ→自分はバカだ→挑戦して失敗→挑戦もしなくなり傍観者となる

これを「負のストレスのループ」と言います。

脳の統合にご興味ある方は「脳の調整コース」があります。